Doctor's Column 院長コラム

2016.12.09更新

                                            

10/28(土),29(日)東京、品川のノーベルバイオケア本社研修室にて、インプラントマイナーグラフトセミナーを受講してきました。講師は母校、東京歯科大学の市川総合病院歯科口腔外科の先輩で、現在、横浜のみなとみらいでオーラルマキシロフェイシャルクリニック(OMFC)を開業されている木津先生です。10月に東京で行われ、自信も参加したインプラントの学会OJ(Osseointegration Japan)で、木津先生が学会発表されていた際に、セミナーのお誘い頂きました。

今回、私自身のセミナー参加の主目的ですが、前歯部のインプラント治療に付随する骨造成の見直しです。一般的にインプラント治療に際し、インプラントを埋め込む骨が不足している場合に、一般開業医レベルで最もよく行われるのは、GBR(guided bone regeneration)法でしょう。
GBR法は、骨が足らない部分に、自家骨(患者自身の骨)や骨補填材(人口の骨)を補填し、その中に歯肉が入り込まないように補填物の表面にメンブレン(コラーゲン膜)を設置し、縫合を行って、4~6か月治癒を待ちます。GBR法で対応できないような大きな骨欠損の場合、当院ではブロック骨移植や、上顎ではサイナスリフト法など、歯科外来手術では比較的大きな手術を、患者様とよくお話しした上で、行うこともありますが、やはり頻度が高いのはGBR法でしょう。
インプラント治療の手技において、インプラント体(フィクスチャー)が骨に覆われている状態を作り上げることが非常に重要です。日常臨床ではインプラント治療を行う際に、部分的に骨が不足している症例は、実は数多く存在します。

GBR法の利点は、そのような場合に、インプラント周囲の部分的な骨の欠損を、比較的侵襲が少ない(生体へのダメージが少ない)手技で骨の造成を図ることが出来るという点にあるでしょう。
GBR法の問題点としては、人工的に造成した骨は、経年的に減少(吸収)し易いということです。前歯部のいわゆる審美的な要素が強い部分では、造成した骨が目減りすると、歯肉の位置が下がり(退縮)易くなり、審美的な問題が発生します。またインプラント表面が骨外に露出すると、細菌が感染し、インプラント周囲炎の発生にも大きく関与してきます。
そういったことで、GBRに使用する骨補填材は、吸収が早い材料より、吸収が遅いほうが、形態を維持するには有利と考えます。また、まったく吸収しない材料もありますが、そういった材料は生体内に異物として残るため、細菌感染が起こり易いといった問題点があります。 少々専門的な話になりますが。。

セミナーでは、GRRだけではなく、ブロック骨移植、ソケットリフト・サイナスリフ(上顎洞底拳上術)など、局所麻酔で、入院施設がない医療機関、いわゆる一般開業医で出来得る、骨移植の手技について、動画を駆使した講義、講師によるデモンストレーションにより、かなり密度の濃いセミナーが実施されました。講義では、骨移植法の使い分け、材料の選択を、非常に的確にレクチャーして頂きました。
一日目のセミナー後には、講師と、受講生、ノーベルバイオケア社員の方との懇親会があり、食事をしながら、色々とお話しが出来、情報交換を行うことも出来ました。

今回のセミナーはStep1になり、Step2、3では、実習を中心にカリキュラムが組まれているようですので、時間を作って参加したいと考えています。講師の木津先生、ノーベルバイオケア社員の方々、本当にありがとうございました。

*(写真は歯科インプラントを開発し、初めて臨床応用を行った
スウェーデンの故ブローネマルク博士です)

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投稿者: まえだ歯科

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